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美術館から読書へ

目黒区美術館で展示してあった小野佐世男という人の戦前の風刺画が、今に通じるようなセンスがあって面白いなあと思って、それが掲載されていた「東京パック」という雑誌が気になったのでした。
そこでアマゾンで見つけたのがこの本。

追跡『東京パック』―下田憲一郎と風刺漫画の時代
高島 真 / / 無明舎出版
ISBN : 4895442608
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2001年に秋田の出版社から出ています。著者は山形の市井の人。
著者のお父さんが山形新聞の記者で、東京パックを発行していた下田憲一郎とつながりがあったそうです。下田は秋田県出身。

紆余曲折を経て昭和16年の終刊までの東京パックを作っていた下田の伝記と著者の『追跡』のストーリーが書かれています。
こんな雑誌が発行されていたんですね。機会があれば本物を読んでみたいです。


もうひとつ、美術館で興味をもった件。
松下電工汐留ミュージアムで見た「アール・ブリュット」展に衝撃を受けて、図録と一緒に購入したのがこの新書。


アウトサイダー・アート (光文社新書)
服部 正 / / 光文社
ISBN : 4334032141
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にわかに興味をもった私のような素人には、ちょうど良い入門書だと思いました。
もっと深くこの世界を知りたくなります。
# by secretsheep | 2008-08-02 09:32 | 読書

目黒

土曜日
暑い暑いといいつつも目黒へ。
目黒川の方へ下っていく坂は色んなお店があっていいですね。インド料理だけでも4、5軒はあります。
で、有名店「ルソイ」へ。ランチセットの豆カレーをいただきました。接客のターバンまいた男性に威圧感があるのがちょっとアレですけど、内装はいいムードだしランチの値段もリーズナブルでおいしいし、今度は夜に来たいと思いました。

さらに坂を下りて目黒川沿いに歩いて雅叙園へ。雅叙園の前にも新しいインド料理屋ができていてチラシをくばっている外国の人がいました。
雅叙園にきたのは回廊でやっている「幸せの記念日写真展」を見るため。
一般の人たちから持ち寄られた家族の記念日の写真がずらっと並べられていました。
それぞれにドラマが感じられて、特に戦前の古い写真などにはじーんとなりました。

暑いなか急な坂をのぼって疲れたので目黒駅のアトレにあるタリーズでアイスクリーム。それから庭園美術館へ。
この前来たときは休館中でお庭だけしか見られなかったのですが、今日は「舟越桂 夏の邸宅」展を鑑賞。スフィンクスを題材にした彫刻が、館の各部屋で工夫された展示をされていて見ごたえがありました。360度まわって見られるようになっている作品が多かったのが面白かったです。
「永遠の仔」の表紙でしか知らなかったのですが、前衛的なところもあるユニークな作家だったのですね。
# by secretsheep | 2008-07-27 09:14 | 週末

休日の朝、思うこと

朝7時過ぎから、駅前のカフェジュニアで持ち帰った仕事をしています。
このお店、地元のじっちゃんばっちゃんたちが続々と集まってきます。
喫煙率もいまどきにしては高くて、60席位のお店で禁煙席が10席もないくらいです。

じっちゃんばっちゃんたちは悠々自適という感じでのんびり新聞を読んだり、たまたまやってきたお友達とプロ野球や競馬の話なんかしているんだけれど、彼らも私がものごころついた80年頃には今の私と同じくらいの年頃だったわけで、私もこの人たちみたいに安らかな老後が暮らせるのだろうか、その頃日本は喫茶店でまったりできるような平和な状態なのだろうかと、ちょっとしんみりした気持ちになってきました。
# by secretsheep | 2008-07-26 09:23 | 週末

ムルギー体験

7月21日、海の日。なじみのない祝日。
昼、渋谷のムルギーで昼食。もう20年近く前でしょうか、I-D JAPAN でフリッパーズギターの二人が訪れた記事を読んでいらい、おどろおどろしいお店というイメージがあってなかなか足が向かなかったのですが、いざ行ってみたら若い女性がきびきび働くおしゃれなお店じゃないですか。ほぼ満席で、続々とお客さんがやってきます。想像していたのと全然違っていてちょっと拍子抜け。代替わりして方向性が変わったんですかね。玉子入りムルギーカレーとガドガドをおいしくいただきました。

東急文化村にまわって「青春のロシア・アヴァンギャルド展」を鑑賞。昨日のアール・ブリュット展を見た後じゃ、キュビスム、フォービスムの影響見え見えの作品に興ざめしてしまいます。

宇田川町にできたフランフランの路面店を冷やかしてから帰宅。
# by secretsheep | 2008-07-26 09:21 | 週末

アートな日曜日

日曜日
お昼頃に家をでて有楽町へ。まずはinz2階のインド料理屋アショーカでランチ。
実はまだ行ったことのなかったマロニエゲートを上から下まで一周。

上層階のレストランはおいしそうなところがそろっています。時節柄うなぎのお店が超人気でした。
中層階を占める核テナント(?)の東急ハンズも銀座にあるとおしゃれですね。いろいろ衝動買いしてしまいました。
ファッションではヒステリックグラマーとかオゾンロックスとか、なんでこのビルになきゃいけないのかしらと思ったり。ローズバッドも明治通りの路面店とは違ってゴージャスな感じ。

相当歩きつかれたので西武6階の林家でパフェなど食べて休憩。
続いて松坂屋の向こうのニコンフォトサロンで浅田政志展「浅田家」を鑑賞。
家族四人でのコスプレ写真は、撮影にいたる家族のストーリーに思いをはせることになって、記念写真のもつ意味について考えさせられました。
浅田本人かお兄さんか、両腕にすごい刺青ですけど、これが生む違和感というか異化機能みたいなものが、大量に並べられたときに効果をあげている気がしました。


暑い中ぶらぶらと歩いて汐留へ。
松下電工の汐留ミュージアムにて「アール・ブリュット/交差する魂」展。

美術教育も受けず、独立して衝動のままに創作している人たちの絵画や陶芸の展覧会ですが、最終日のためか大勢のお客さんが来ていました。
とはいうものの、最終日だからというよりも、やはり展示されている作品がすばらしいので、見たいという人がいっぱいいたということだと見終わった今は思います。

感動、という言葉では表せない心をわしづかみにされ揺さぶられるような感覚を味わいました。
特にカルロという人の黒い人影や鳥が繰り返し描かれる絵を見た時には、どう反応したらよいのかわからず、心臓がばくばくして涙がこみ上げてきました。
その他の作品も世間の評価や体裁などとは無縁に自らの内面をひたすら表現する姿勢がダイレクトに伝わってきて、感情が高ぶり涙が止まらず苦しいくらいで、見逃さずにすんで本当によかったです。


さらに歩いて18時からは朝日新聞の浜離宮朝日ホールにて小谷美紗子のピアノソロコンサート。
2列目だったのですが、ピアノにかくれて顔の上半分と足しか見えないポジション。
でもはじめて聞く彼女のなま歌には感動。
心の奥底のはなうたと彼女は言っていましたが、すごいはなうたですね。
トリオのライブもぜひ見たいと思いました。

大江戸線で帰ってきて、晩御飯に練馬の「Laむめい狼」に行ったら会社の若い子が夫婦できているのにばったり。
だんなさんとはじめて挨拶。地元のお店で会社の人に会うなんてこともあるんだね。
締めにまたカレー食べる。このお店、おいしいんだけど、日本酒と焼酎の品揃えが貧弱なのは残念。

濃い一日でした…。
# by secretsheep | 2008-07-21 08:10 | 週末